生きている空間-主体的映画芸術論-
著者:中井正一
九鬼周造(哲学者)も人間的、学問的に深く愛した哲学者でもある中井正一の豊かで鋭い啓示に充ちた彼独自の演劇理論、映画理論である。
論理とその実践-組織論から図書館像へ-
著者:中井正一
国立国会図書館を中心とした中井正一の組織論、図書館論を整理、研究する方向で戦後発表されたものを克明に調査し、まとめた書である。
アフォリズム
著者:中井正一
没我の人、中井正一が真理と闘い通したその過程がアフォリズムという形でまとめられた書である。
著者について
中井正一(1900年-1952年)京都大学文学部哲学科(美学専攻)、京都学派の西田幾多郎、田辺元、九鬼周造、その他の人々より深い信頼を受ける。2年先輩に三木清、1年後輩に戸坂潤がいて、深交を深める。1934年京都大学文学部専任講師。同年「美・批評」を拡大、発展し「世界文化」を創刊。1948年国会図書委員長・羽仁五郎の招聘で国会図書館副館長となる。
てんびん社と中井正一の関係について少々説明すると、初代代表取締役社長・橋本公平は一時、京都大学大学院で講師をしていたが、その後上京、ある時、中井正一の論文について述べたところ中井正一がそれに感動、わざわざ上京し会ったのが縁でその後も交友が続いた。中井正一の著作が多いのも橋本が終始中井正一を敬愛してたことがその背景にあるからである。